社会人経験を持った転職者を中途採用する場合、企業側が求めることと言えば、即戦力。実際の業務面でのスキルはもちろんですが、社会人としての教養や行動も大きなポイントになります。
しかし、こんなことを言うと、「それなら心配いらない! マナーなら、もうしっかり叩き込まれているから」という声が聞こえてきそう。社会人経験が長ければ長い人ほど、そう考えるものでしょう。ところが、案外、自分では無意識にしていることが相手にとってマイナスの印象を与えていることも。一度初心に返り、面接マナーについて考え直しましょう。
まずは服装から。
現在の職場に隠れてこっそり転職活動する人の中には、駅のコインロッカーにリクルートスーツを入れて保管し、駅で着替えて面接会場へ、なんていう人もいるはず。しかし、カバンの中に丸めておいた衣服はしわになります。特にワイシャツは生地が薄いためすぐしわくちゃに。よれたワイシャツでは、だらしない印象を与えてしまいますので、ワイシャツはできるだけクリーニング店に出して「タタミ仕上げ」にしてもらうか、もしくは形状記憶シャツを持ち運ぶようにしましょう。
続いて、面接時の態度。
面接の部屋に通されたら、静かに担当者を待ちます。携帯電話でゲームをしたりSNSをチェックしたりしながら時間をつぶす、というのは決して印象が良いものではありません。また、かばんは自分の足下に置くのが基本。机やイスの上に置くと、相手に対して失礼に当たります。
担当者が部屋に入ってこられた際は、必ず立ってお辞儀を。座ったままの会釈はNGです。社会人経験があるあまり、緊張感のない対応をすると不躾な印象を与えてしまいますので、気を付けましょう。
またキャリアを重ねた40代以上の方は、場合によっては面接官の方が若いというケースも。年齢による威圧感から、自分では普段通りにしているつもりでも、どこか横柄な印象に見られがちです。例えば、椅子に腰かける際、深く腰掛け、ひじ掛けに腕を乗せると、まるで重役のような印象に。面接前に、家で一度鏡の前で自身の姿を客観的にチェックしてみると良いでしょう。
そして、何より気を付けたいのが時間厳守。「こんなこと、社会人としての常識。自分は心配ない」と思っていると、うっかり時間を勘違いしていた! なんて凡ミスも。常に緊張感を持って行動しましょう。
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